期待に胸膨らませ観てきた。
多くの戦死者を出し続けるアメリカ南北戦争終盤、南軍からの和平の申し出を受ければ戦争を終結できる状況下、戦争の早期終結よりも、奴隷解放の為の憲法修正案の採決に政治生命をかけるリンカーンの話。
南北戦争の知識は殆どないし、
この当時のアメリカ議会のシステムもイマイチ分からないけど、
1)南北戦争は奴隷解放に反対する勢力との内戦で、
2)リンカーンの所属するのが共和党、奴隷解放の為の憲法修正案に反対なのが民主党で
3)共和党内でも、派閥間で意見の対立があり、急進派は人種差別撤廃も必要と主張して中々言うことを聞かない、
4)そして全体的な風潮として、奴隷解放よりも、和平を受け入れて戦争を早く終わらせた方が、犠牲者が少なくていいんじゃね?
という状況下での話だということが分かればいいのかな?
リンカーンが絶えずしんどそうにしている。
歩く姿を背中から捉えたショットが多いが、背中を少し丸め、
ゆっくり歩く姿は本当にしんどそう。
目的のために手段を選ばない人
悲惨な現実に目的を見失う人
目的のために理念を曲げる人
多くの人が死んでいく状況下に自分が居たら、
目的とか見失っちゃいそうって思いながら観てた。
感動的な見せ場を意図的に少し外して描いているのか、
カタルシス無く、後味すっきりでは無い。
でもきっとそれはリンカーンの心中を表現してるのかも知れないな。
感動的な見せ場を意図的に少し外して描いているのか、
カタルシス無く、後味すっきりでは無い。
でもきっとそれはリンカーンの心中を表現してるのかも知れないな。
★★★★
奴隷制度廃止イコール人種差別撤廃では無いってことをとっても、社会システムの急激な変化は多くの人に恐怖と不安を与えるものなんだなと考えさせる映画。